必然とは引き寄せか?
今から約6年ほど前のこと、出張で中国の広州へ行ったとき、その空気と乾燥と市場のホコリで私は調子を崩し帰りの飛行機で発熱をしていました。
日本に着いた途端に、気持ちが落ち着いたのか、緩んだのか、高熱に変わり、約一か月ほど熱が出たり引いたり、咳と、涙のような鼻水に苦しみました。
其れからというもの、常にだらだらと透明の鼻水が出っぱなし、ちょっとしたホコリにも敏感になっており
くしゃみ、咳
マスクなしではいられず、メイクしても無駄な日々に変わっていきました。
幸い、ノーメイクでも、文句を言われる職種ではなかったので、BBクリームのみで過ごしておりましたが、・・・常に鼻の下の皮膚が赤かったり毛細血管が浮き出ていたり、ひどいときは鼻の穴の入り口の皮がカサカサ白いという恥ずかしい状態でした。
慣れれば、恥ずかしさは消え、開き直っておりましたが、ある時、先輩から「メイクしなよ」といわれました。
事情を話し、メイクをしたくないと言ったのですが「でも頑張りな」とのこと。
有難く受け止めつつも、あまり気にせずに鼻炎と戦っておりました。
唇の皮もガッサガサになったある日、ちょっとお高めのリップを購入、すぐによくなりそのリップクリームは手放せなくなりました。
しかし、一番ツライ、この『花粉症のような鼻炎』に効くお薬に巡り合えず、時々何かに反応し高熱までだすようになりました。
耳のほうにも多少の異変がみられるようになりましたが、とにかくつらいのが、さらさらのダラダラの鼻水が、のどの粘着した違和感、最悪な後鼻漏に変わりました。
もう完全に、メイク、口紅どころではありません。おまけに、ヒールを履き続けていた私にまたしても不幸が。めちゃくちゃ痛い魚の目、初めて病院でとりました。
痛すぎてしばらくおばさん靴を履いてケアをしていましたが、それから2年後にはみごとな外反母趾。これが脳天突き抜ける痛み。もうヒールは履けない。そうだせめて、せめてアグぐらい履こう。
そしてどんどんスッピン山ガールへの道へ・・・そんな日々を歩いているとき
・・・私の人生がぐるりと変わることが起きました。
リストラです。
私がおばさんになったから?
文字通りの、てっぺんからの奈落の底ですよ。
随分前に、まだまだ若いころに、絶望の淵へ行ったことがあります。
一度の人生に絶望の淵と奈落の底を味わう人はそうそういらっしゃらないと思います。
人生の折り返し地点、そろそろお金を貯めようとか、趣味を広げようとか、年を取っていく自分のためにいろいろ考えるときに、・・・試練は、わが試練は『ふり出しへ戻る』のコマを用意してくださいました。
子供の頃、遊びましたよね人生ゲーム。
さて
偶然はないといわれますけど、自分の身を助けるべく、景気が上がり良い職場が見つかるまでという軽い気持ちで始めたのが、耳鼻咽喉科でのバイトです。
事務系のバイトがしたくて、応募して、全くのド素人を雇ってくださいました。
そこのドクターがかなり立派な方で、知識も豊富で、最先端なのです。
必然だった。と言わざるを得ないのですが、ドクターは特にアレルギー性鼻炎に関して長けていて、教えていただいたお薬、点鼻薬が、まー凄いわけです。
私の最悪なお鼻の状況は説明しました通り、重症な状態ですからドクターが勧めてくださった点鼻薬、すぐには効きませんでした。
吸い込むと、もうツーンとしみて、痛くてしかめっ面になるのですが、諦めずに使い続けて、一年が過ぎ、二年目は全然風邪を引かなくなりまして、三年目には、メイク、特に口紅が、しかもティントまでもぬれる様になりました。
メイク楽しいよ~~という魂の叫び。ご近所のかたから「オーラ出てる」とお声をかけていただくほどになりました。
ドクターが先日診てくださったのですが、まだお鼻の状態は悪いらしく、典型的なドライノーズだそうです。風邪薬や市販の鼻炎薬は、鼻水を止める・・・つまり乾燥させるので根本的解決にはならず、ドライノーズを悪化させるのです。私は悪化させ過ぎたので直りが悪いのですが、つまり、ドクターが勧めるステロイドの入っていない、効かないと業界で言われるタイプの点鼻薬で、根気よく治療していくしかないのです。
でも本当に、少しずつでもよくなっていくのが分かるので、私的には、幸せとしか言いようが無く。
ま、たまに軽く後鼻漏が気になる症状になるのですが、今ではスグに、抗生剤とアレルギーにアプローチするお薬を飲み、長引かせない努力をします。
それと
外反母趾。
これは、たまたま他のバイトで知り合ったかたが、骨と対話が出来るかたで、私があまりにも腰が痛いために、一度施術して頂きましたところ「一番悪いとことは、腰よりも左足の親指だ」と言われました。
ドンピシャな回答に驚きました。
「この親指を体が信じていないから、他の所に力が入る、なので体が曲がっていて腰が痛いのよ」と。
それからスグに近くの整形外科へ通うようになり、リハビリを受ける様になりました。
足の裏が柔らかすぎ、筋肉が無い、アーチがない、その足の裏を鍛える地味なトレーニング・・・本当に苦しいのです。
しかし、レントゲンも見て親指がずれて居るのを知ったら頑張らざるを得ません。
これも半年以上かかりましたが、人並みに足の親指に力が入るようになり、多少足裏の筋肉を感じたり、筋肉痛がしたり、整形のトレーナーも「ここまでになるとは正直思いませんでした」と優しいお言葉をくださり、一年過ぎたころには、もう通はなくても、ご自宅で頑張ってと、治癒までいかなくても、そのような結果で、今では大分外反母趾の激痛が治ってきたようです。多少、疲れにくくなったというか・・・。
なんだか、有難いかぎりです。
奈落の底は、折り返し地点であり、ふり出しでありました。新しい世界観や、シナプスを形成する、というか・・・或いは
私の人生のB面(カセットテープを知らない人すみません)なのかもしれません。
これから、どのような夢をまた叶えていくのでしょう。
スーッと、おばさんになるのかと思ってましたが、ソウデスネ・・・(笑)そうなりたくない自我が引き寄せた出会いでしょうか。人生のエピソードなのでしょうか。
とにかく、体を整えて、感謝感謝の日々です。